黒部ダム〜糸魚川〜田貫湖

シルバーウィーク兼夏休みです。

今年初の連休となり、旅に出ます。
目的地は絶対訪れてみたかった黒部ダム。あとはもう成り行きです。

●一日目
前日の夜に出発して、相模湖から中央道をひた走る。連休前夜だからか車はまばら。

さすがに疲れて、豊科一歩手前の梓川SAでギブアップです。車中泊。
同じようにSAステイ組が結構多かったなぁ...。確かに高速降りて道ばたで一晩明かすより、トイレもあるし食べ物・飲み物に困らないSAはお得だよね。宿泊代もかからないですし。

まさか朝一の黒部ダム狙い...?!


●二日目
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寒さで夜も明けきる前に目が覚めてしまい、
そのまま初日にして最大の目的地、黒部ダムへ。

黒部ダム。

僕は、信濃大町からトロリーバスを乗り継ぐルートを選択しました。

朝7時前なのに、トロリーバス始発の扇沢駅へ登る道は大渋滞です。
やはり梓川SAステイ組はライバルだったのかもと淡い確信が芽生えます。

それもあるだろうけど、道を進むにつれて路肩にちらほら車が。
あきらかに「一晩ここで泊まりました」的な人たちがたくさんいたので、
前夜からすでに待っていたらしいです。

バス始発前に着いたのに、扇沢駅はトロリーバスを待つ人たちでごったがえしてました。
朝一で並んだのに、結局乗れたのは3本目のバスでした。

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このトロリーバスのトンネルは、ダム建設で実際に資材運搬に使われた大町トンネルです。
映画やドラマでもこのトンネン貫通を題材にしたものが多いことからも分かるように、壮絶な人間と地球のドラマが刻まれたトンネル。

トンネル内では、ドラマの最大の山場だった大破砕帯部分も分かり易く案内してくれた。

パンタグラフのあるバス...結構新鮮ですね。


トンネルを抜けていざ黒部ダムに到着。

圧巻〜!!!
スケールがすごすぎて、「お〜」とか「すげ〜」とか、そんな言葉しか出ないです。

人間がこれを作り上げた事実に圧倒されてしまいました。

大町トンネルについては、施設内に貫通までのドキュメンタリーVTRや、模型、実際の掘削機など、黒部ダムが出来上がるまでの物語が紹介されていて、読み物としてもとてもよかったです。

最後にこのダム建設で命を失った人の慰霊碑に手を合わせました。
慰霊碑のモニュメントには「尊きみはしらに捧ぐ」と書かれていて、「事故にあった被害者、犠牲者」ではなく「みはしら」という表現にぐっときた。

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お昼は、美麻にある、そば処美郷さんへ。
ここ、すごく好みです。
This is そば!という感じ。

そば湯もすごく濃くて、惜しげもなく出してくれます。残ったそば湯は畑に戻しているそうです。余ってたそば湯をペットボトルでもらってきちゃった。焼酎で割るとおいしいそうです(店員さん談)。



■立ち寄り湯
<大町温泉郷 薬師の湯>
旧館がまだ営業前で新館へ浸かりました。無味無臭。
新館は循環なこともあって温泉色が薄いのかも・・・。
露天風呂からは北アルプスの山々が一望できます。のどかな温泉。

<白馬乗鞍 若栗温泉>
宿の温泉。昔、148号線は日本縦断線として、昔から「塩の道」と呼ばれていたそうです。
塩の道温泉のひとつ。褐色の湯は「塩の道」の名の通りちょっと塩っぱい塩化物泉。

148号線を登り、日本海へ。本州縦断完了!

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糸魚川から、宇奈月温泉へ・・・と、またしても疲れてギブアップ。
宿も連休でことごとく満室だったので、道の駅うなづきで車中泊。
ここで、道の駅巡りをしているライダーMさんと知り合い、
一緒に道の駅内のレストランで飯&酒。
北陸三県の道の駅のスタンプラリーをしているとのこと。
仕事の合間を見つけては旅に出てるという生来の旅好きさんでした。
いろいろな道の駅の話で盛り上がってそのまま就寝。


●三日目
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宇奈月温泉をぐるりと回って、また糸魚川へ。
お腹もすいたので、地元の人に朝っぱらから魚が食べられるところを教わり、能生マリンドリームへ。

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確かに、朝から魚が食べられたんだけど・・・なぜかどの店もカニオンリー(笑)。

朝カニはちょっと重かったので、イカ焼き&ツブ貝焼きを食べて、折り返して148号へ。

それにしても、148号線のドライブは気持ちいいですね!北アルプスの山々、広がる田んぼ、古くからある民家郡、自然なままの渓流、そして道を行くおばあちゃん。少々混んでも全然ヘーキな楽しい道です。




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お昼は、SAで買った観光案内から、信州サーモン浸け丼を食べに美里さんへ。
お店は148号線と平行に走る、一本北アルプス側へ入った道をいくんだけど、
道中の看板に農業用車両優先のような文言が書いてあった。
神奈川や茨城では見かけた事がないです。

お目当ての信州サーモン浸け丼。
個人的には、ちょっと小振りだったけど十分美味しかった。

お昼終了後、翌日は田貫湖で待ち合わせをしているので、
ひたすら中央道を駆け抜け、とりあえず甲府まで戻ってきた。
さすがに布団に寝たいので、宿を片っ端からあたって、ラスト一室を確保できました。
甲府駅から徒歩10分くらいのホテル。道挟んで隣は飲屋街ともあって、格好のロケーション!生ビール飲みたい...と思うわけです。

その夜は、甲府で酒&飯。3日目にしてゆっくり晩飯食べられた。

■立ち寄り湯
<塩の道温泉 倉下の湯>
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過去に来た事があるような・・・デジャブに見舞われた。

塩の道温泉の元湯で茶褐色の湯。露天から眺める山々の景観はスバラシイ。ここでものんびりと風呂タイム。

ロッカーが有料なのがちょっと不満。



●四日目
甲府から358号で待ち合わせの田貫湖へ。
精進湖を横目に見ながら本栖湖を通過して、青木ヶ原樹海へ。
一昔前までは、すごいゴミだらけだったらしい。
けど、話題の「富士山クリーンアップツアー」の効果なのかスゴくきれいでした。
世界遺産に登録を目指してるんですよね。

果てしなく続く樹海ドライブは気持ちいいし楽しかった。
陽は出てるけど風は結構涼しい...というか寒いくらいでした。

樹海を抜けると、果てしなく草原が広がる朝霧高原が目の前に広がり、道の駅を過ぎたあたりにある待ち合わせ場所のまかいの牧場に集合。農場レストランでご飯。
地元の野菜をつかったバイキングは、すっげーうまい!牛乳濃ゆい!食べ過ぎた!
といつものパターンで撃沈ですが。

そして、田貫湖の冨士休暇村で一泊。この宿は茶湯。
ここでもバイキングでした。またしても食べ過ぎた。
子供の頃からバイキング(正確にはビッフェ)に目がありません。


●五日目
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朝から近くの白糸の滝を見学。

最初は、よくある名前のようで、ちょろっとした滝かな(ごめんなさい!)と思ってたけど、名前に似合わず結構雄大。
隣に音止めの滝というのもあり、落差的にはこっちのほうがあるけど、
日本人的な情緒は白糸の滝の方かな。

お昼は沼津港まで移動して、丸天さんで寿司&魚料理をたらふく食べました。
すごい行列。でも食べてみて納得。たらふく食べて一人頭3000円いかなかった。
沼津港でもとても有名なお店だそうで、納得です。

ここからまた一人旅を続行。

御殿場まで登り御殿場温泉会館にて風呂。浴槽から見える富士山はあいにく雲の中。
1000キロ走破。一度自宅に戻り翌日は秩父へ。おやすみなさい。

■立ち寄り湯
<御殿場温泉会館>
お湯は普通。内湯がひとつとちょっと施設的にも寂しい気がしたけど、晴れたら冨士見風呂ができるらしい。今日はあいにく雲の中。


●六日目
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やっぱり自宅は落ち着くなぁ。と思いつつ、朝5時に秩父に向けて出発。
茅ヶ崎から129号〜16号〜299号と乗り継ぎいざ秩父へ。

早速、温泉。
満願の湯。

露天から渓流と滝が眺められる。自然に囲まれたのんびりした雰囲気は最高!

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お昼は、秩父駅近くのそば処立花さんへ。
ランチメニューの品数の多さに仰天。
これだけついて980円って・・・。

肝心のそばはというと、白馬と全然違う。
秩父そばは「コシ」がすごい!
うどんかと思うくらい。
地方によって、当たり前ですが味も食感も全然違う蕎麦がその土地の文化として根付いてますね。

さすがにお腹もいっぱいになったので、いざ秩父湖へ。

奥秩父から雁坂のみちへ入り、トンネルを抜け山梨へ。

山梨で、有名な立ち寄り湯と言ったらここ!(なのか分からないけど)。
ほったらかし温泉へ。6時頃には日が暮れて、甲府盆地の夜景を眺めながらのんびり入浴。

そして、御坂みちを通り富士吉田市へ。
思っていたよりしっかりした街だった。バイパス沿いには大型店舗のネオンが煌めいて、交通量も多い。人も多い。道の駅富士吉田にて車中泊。夜な夜な湧き水目当ての車が後を絶たなくてなかなか寝付けなかった。しかも寒い!10度以下です。半袖はキツいと後悔。

■立ち寄り湯
<秩父温泉 満願の湯>
渓流沿いに施設があって、露天に浸かりながら渓流のせせらぎ、滝の音、風の音など、リラックスできました。

<ほったらかし温泉>
山梨にきたらここに行く!露天から見下ろす甲府盆地、その先にある山々、そして富士山と抜群のロケーションです!


●七日目
富士吉田を後にして、道志道から宮ヶ瀬ダムへ。
宮ヶ瀬ダムの休憩所でTOYOTA2000GT、1957シボレーコルベット、ロータスエリーゼに出会いました。TOYOTA2000GTは、初めて走ってる姿を見ました...国産スーパーカーといったらこれですね。ここは車好きの集まる場所なのでしょうか?!

僕もしゃべりかけられてしまった。

開口一番、
「維持費高くないっすか?」と聞かれ。
「面白いくらいかかります」と、答えてしまいました。
「イタ車は壊れる」というレッテルが浸透している事を実感した瞬間。

いろんな車のオーナーさんとしゃべっていざ帰路へ。
家に帰って洗濯して爆睡です。

宿も取らず、成り行きの旅だったけど、まだまだこの季節なら車内泊OK。
というか割と好きです。今は道の駅という頼れる場所がそこかしこにあるから寝床を探して右往左往する必要もないし時間も自由なのがいいです。
同じ一人旅組と話をする機会あるし、 途中で飯と酒を買って夜空を見上げながら、
自然の音を聞きつつ一杯飲む。

最高です。